H-D レ−シング部門が送り出した生粋のエキゾチカ XR-1000のブル−プリントを試乗レポ。
J・ブランチが引退した今、正しいインフォメ−ションとパ−ツの入手が非常に困難になって来ています。
レ−スチュ−ンのパワ−upは耐久度無視なので簡単だがストリ−トチュ−ンのブル−プリントはサ−キット走行のデ−タ等が全く通用しない低回転からの精度高い煮詰めと経験が成功の可否を握っていると語るSK 。
SKが数多く手掛けて来たXRモデルのBP最新版を公開。日本で新車からのワンオ−ナ−車両だが沼津スプリングフィ−ルドからOBに持ち込まれた状態はいじり倒されたE/gで巨大なFCRの2連キャブ、ピストンは最終 .060サイズ!
凄まじいメカノイズの走行不能状態から再び立ち上がるのか、名車よ。     ツトム
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新車から乗り続けている驚きの車両だが不幸にも適正なメンテを受ける事無く過激な方向に行き過ぎて走行不能に。
最初に車両整備の相談受けたスプリングフィ−ルドの米田メカはE/gをOBに依頼して車体全般の完全メンテナンスを受け持つ事に決定。
オ−ナ−は長距離ツ−リングが主な用途と聞きSKはそれならば新車時のスペックに戻しつつ最高の能力を引き出すブル−プリントが最適と判断。
シリンダ−はスリ−ブを入れJEピストン共々二流化モリブデン加工を選択。
XRのステンレスバルブはレ−シングスペックなのでNewバルブの使用が必須条件。
ニッケルブロンズのガイドにシ−ル加工で全くの新車スペック。
社外無印コンロッドのアイアンスポ−ツ用が入っていたのでS&SのXR用を選択して入念にバランシングを施す。
フライホィ−ルにはバランスマスタ−加工で低中速の滑らかさを狙います。
ビッグツインにもOKの大口径FCR2連は低速でカブリまくるとオ−ナ−が言うのでストックに戻す事を提案するが何と改造した店がジャンクとして廃棄して無いとの事。
そこでLAのOB倉庫に有ったデロルト36パイ 2個とNOSスロットルワイヤ−を使う事に。
猛烈なメカノイズを出してたミッションはCレシオに変えメ−ン及びカウンタ−シャフト交換
を始め全ベアリング交換。更にクラッチ対策としてハブ、バスケットに冷却用ドリリング。
ブレッシャ−P にもオイルキャッチ加工。
更に強力ダンパ−効果を狙いモ−タ−スプロケット & クラッチにもバランスマスタ−装着!
XRのロ−ラ−ロッカ−・ア−ムはストリ−トでは問題大きいとのSKの解説。
レ−スでは毎度分解チェックするので使われているが公道使用ではクリアランスが大きくメカノイズと油圧低下が激しいのでシャフト部には使うべきで無いと実体験から語る。
ニ−ドルロ−ラ−は摩耗が進むと簡単にバラバラになってしまうリスクが常につきまとうとの事。
対処としてロ−ラ−B.gをサイレントブッシュに交換してロッカ−シャフトを二流化モリコ−ト。
これで油圧の保持が大幅にup。
大型冷却ファンも用意してテスト走行に万全のOB gangs。
tom@junkmotor.com
XR1000試乗記第2弾

さて山本氏の試乗が終った所で、次は自分の出番。
XRの構造上の理由でスロットルの回転がすごく重いのを考慮に入れて、スロットルをギュッと絞り込む。

普通ストッロルワイヤーはシンプル明快。ワイヤーで引っ張ってダイレクトにキャブの開閉をしているだけの簡単な構造なのだが、ハーレー社はこのXRのタンク下に筒状のプーリーみたいな部品を設け、その部品を介して2個のキャブに別々に繋がる2本のスロットルワイヤーに分岐されている構造を採用。
僕の考えからすればそんな面倒な事をしなくても只、一本のケーブルを途中で二股でわけてツインキャブの開閉をコントロールすればいいだけなんだが、何故かハーレー社は、途中にワイヤーを巻き取る部品を付けてしまった。
そのプーリーに付いている戻りのバネのテンションが強く、それに2本のワイヤーが繋がっているので、余計にスロットルが重い。
SK氏曰く、この構造のせいでスルットルが重くなっているのを勘違いして、バイク自体の立ち上がりが遅いというか 反応が鈍いと感じる人が多いとの事。
実際にスロットルを廻してみると本当に重い。

その事を考慮に入れての試乗開始。
スロットルを絞り込んでいくと思ったよりなめらかな感触。
今までXRはジャジャ馬云々の前評判は?って感じの感触。
自分がフライホイールがやたらと重い旧車ビッグツインに乗ってるせいもあり、クラッチの繋ぐポイントを自分のバイクの様にすると 回転が低すぎる事に気付いて即座に回転を上げ加速。
ある程度回転数を上げてしまえば、かなりいい感じの楽しい加速感が味わえるが、ビッグツインの様に低い回転数からトルク感を伴った感じで引っ張っていく感じではない。
どちらかと言うと生粋のレース用バイク的感触!と言っても本物のレース用バイクなので当たり前なんだが、実際にそのフィーリングを実感。

OHされたエンジンのフィーリングも楽しみつつ、スプリングフィールドの米田君が入念にレストアした車両の方も中々のGOODフィーリング。
突然のハードブレーキングなどにもフォークの動きなどはしっかりと追従して新車の様にスムーズに!と言っても新車を乗った事がないので何とも言えませんが(笑)とりあえず丁寧にレストアされた事は充分判って、友人なので贔屓目に見ずとも好感触。
車体のセッティング的にはレース用のセッティングというより、普段のツーリング向けに振ってみたという事で、軽い感じで街乗りまで楽に操れる様な設定の車両になってるのが、余計に今までの「乗りにくい」っていうXRへの偏見を取りさらっていきます。


このバイクとビッグツインを一緒に考えちゃあいけないなあ。このバイクのいい所を伸ばした乗り方をしないと!って乗り方をすると、割と回転数を上げ気味でガンガン廻して加速するのが面白い!
いつのまにか先ほどの山本氏のアクセルのあおり方と同じ感じに自然になって走り込んでるる自分に気付く。
都内の渋滞の中をガンガン廻しつつスリリングにすり抜けして、他のバイクを全車ごぼう抜きにしたい気分です(笑)
こういうバイクで昔レーサー達は戦ったんだろうな、、っていうロマンにも浸りつつOBテストコースの試乗は終了。


続いては高速での試乗に。
エンジンの回転を上げて加速すれば、どんどんとスロットルに車体が着いてくるのでガンガン廻してすっ飛んで行きたいが、僕が消えてしまっては撮影も出来ないし、一応他人様のバイクなのでその辺はジェントルに(笑
今までの雑誌で読んだり噂で聞いたりしたXRの情報が割と偏っていたので、ちゃんとSK氏流に組めば気を使う様なめんどくささも無いし、しかしいざすっ飛んで行こうと思えば、余裕で他車をぶっちぎれるフィーリングを味わえるってのもいいですね。
高速走行中にパーシャルで少しくすぶる速度の場所があったので、その辺はこのバイクのセッティングを最終的に煮詰める米田君に伝え、ジェットの選択の参考にしてもらいましょう。

SK氏流の、普段から気負いする事無く楽しく乗れつつ、でも飛ばしたいときは、怒濤の加速感。っていうのを良く表現出来たかなりいい感じのバイクだと思います。
でもビッグツインとは全くの別物なので、ビッグツインン的フィーリングを期待すると泥沼にハマるかも?
あくまでXRはXRであって、ビッグツインではないという事を認識して、レアだから購入したけど乗り味がいかにもハーレーとは違うので何とかならないかな?なんていう事は思わない様に。

また、このバイクをその内納車されるオーナーは、今回ちゃんとオーバーホールされてて素晴らしい車両になっている筈なんですが、以前FCR2連装に乗っていたという事で、そのちょっと煽ればすぐにすごい加速、、、、みたいなのと比べるとパワーダウンをした様に感じるのを物足りなく感じたりするかも?という危惧が僕にはちょっと。実際はそうではないんですが

その辺は、直線番長でスッゲーーー!!ってフィーリングばかりで、ちょっと遠出しようもんならずっと気を張っていなければいけなくて、疲れるバイクとは生まれ変わったという事を、これから慣らしを少しづつ進めながら理解して頂きたいですね。
FCRとかを装着するとあからさまにバイクのフィーリングが変わるので、着けた時にはその加速にこれヤベーーー!って感じるとは思うんですが、割と気を使って長時間乗るには疲れる様なバイクになってしまうので、本当のハーレーの魅力を出せるかと言うと疑問があります。
FCRを着けても結局外してしまうベテランライダーが多いのも その辺では納得がいきますね。

やはりバイクは信頼性があって乗ってて楽しい車両。でもいざという時には怖いとさえ思わせる様な加速すら出来る余裕があるバイクが一番でしょうね。
このオーナーさんにもそんなバイクをこれからずっと楽しんで頂きたいです。 KO KMR

今回の試乗は噂に聞くXR1000
当時、新車の状態で輸入され、ワンオーナーの状態で今まで保管されてきた物。
しかし、本来の性能を発揮したのは買った当時だけで、一度オーバーホールに出してからというもの、オーナーの記憶に残っている買った当時の素晴らしい感覚は戻る気配どころか、修理したにも拘らずどんどん悪くなってしまってる状態。
俗にいう、オーバーホール失敗、、、
そしてどうにもならなくなって2件目のレースを得意とするショップにまたまたオーバーホールを依頼するが、敢えなく玉砕。
でも、どうしても買った当時の素晴らしい乗り味を味わい治したいと言う事で、3件目に本当に親身になって修理してくれると評判の静岡県、沼津のスプリングフィールドの門を叩く事になった訳です。
スプリングフィールドの米田君と僕とは10年来の友人で、彼が旧車からエボまで幅広くメンテを中心とした、いつも安心して“乗れる“バイク作りを目指す事は知っていたのでショップ選びとしてはいいチョイスだな、、と思った物ですが、しかしその幅広く色んな車両を修理出来る米田君にしてもこのXRだけはまだ未開拓。
と言う事で、XRの修理でも定評のあるSK氏のオールドバイカーにエンジン単体を持ち込み、車両のレストア&メンテはスプリングフィールドがする、という分業制で修理する事に。
この辺の潔い判断は走るバイクを作るという点では重要かと。
最近のカスタムショップは、作るバイクは今風でカッコいいけれども修理が全くダメで、でも出来るフリをしているお店ばかり、、
納車して1000キロ走らないカスタムバイクが何台この世にあるでしょうね?
旧車でいえば半分以上のカスタムバイクがその状態に近い事だと思います。
でも修理出来ません、、とは言えないのがショップのプライド。
色々いい訳を言ってお金ばかりつぎ込んで、最後にはオーナーも嫌になってしまい、まともに乗れる様になるまでに売りに出すってシナリオになってしまう訳です。
アメリカではエンジン屋と外装屋の分業化がしっかり確立されてるので、この辺の心配は少なくていいですがここは日本。
今回の件も米田君が自分で研究してゆっくり治そうって事も出来るとは思いますが、それではトライ&エラーの連続。
親身になって修理するのはいいが、オーナーに無駄な出費はさせたくないと考え、ノウハウのあるお店に相談するのはいい判断です。
治すつもりが壊す感じになってしまった前の2軒のお店とは違いますね。
この辺の事は乗る側としてもすごく重要な事なので気に留めておかないといけません。
いくらバイクショップの人がものすごくいい人でも、治せない物は治せないのです。
そこを「うちではこのエンジンに関しては100%自信がないので、ちゃんとしたお店にそこだけは診てもらいましょう」って言えるスタンスは素晴らしいと思いますね。
エンジンを出している間に車両については隅の隅まで集中してレストアしてあげることができる訳だし、結果修理にかかる時間も短縮出来ます。

そしてOBに持ち込まれたエンジン。
前のお店で軽メンテのノリでオーナーが出したオーバーホールなのに、開けてみると何故かピストンはもう既に060が入っている始末、、
多分、特殊なXRと言う事で探しても在庫が060のピストンしか無く、それに合わせてシリンダーを本来は掘らなくてもいいのに一気に掘ってしまった感じでしょうね。なんてもったいない!!
こういう事があるから恐ろしいですね。
また、ノーマルでも充分いいのにFCR2連に換装されてしまってピーキーで乗れた物でない吸気系。などなど、、
と言う事でSK氏のブループリントを施術。
SK氏曰く、ノーマルで充分いい物なので、その信頼性をどれだけ増して乗り易く、扱い易くするのが今回の課題。

そしてOB+スプリングフィールドのジョイントベンチャーで、出来上がったこのXR。
実車に本当に乗るのは始めてだし、EVOスポ&アイアンスポーツですら興味が無かった事もあって、そんなに種類を乗りこなした事が無い自分にとって、興味半分、緊張半分のご対面。
雑誌の試乗記などでは振動やメカノイズが大きいジャジャ馬だとか、直進性を失う程、左に取られるハンドリングだとか大丈夫なのかなあ、、って思わせる前評判。
しかし今回は強力な助っ人としてRR-1000 Buell からXR-1000と長く乗り継いでいる手練の山本氏と一緒の試乗に期待は大いに膨らみます。
比較するストックのXRを知らない僕には山本氏とSKさんとの会話も非常にハイレベルだが刺激的で興味深いものが。
ウエストコ‐ストではどこにもピストンの在庫が無く、フロリダのXR専門ショップF&S より取り寄せたと云うJE ハイコンプが入っているにも関わらずセル一発いとも簡単に始動したE/g は僅か10秒程で安定したアイドリングを始める。
これはかなりSKチュ‐ンの手が入っているな というのが一目瞭然のブレイクイン。
心理的に、こうやっていとも簡単にエンジンがかかり、気になるメカノイズとかが無いと安心出来ますね。

まずはXRではベテランの山本氏が最初に試乗して巧みなスロットルワ‐クの鋭い加速を披露。きれいに一直線に伸びるエキゾ‐ストノ‐トは流石XR乗りのベテランらしく見事なテクニックで速攻視界から消えていきます。
いきなりあんなに廻して大丈夫なの ?と云う応援ギャラリ‐の声に SK氏「平気だよ、充分にクリアランスは計算済みでシリンダ‐にもWPC掛けているから」
OBテストコ‐スの直線を何往復かしてE/g 止めた山本氏「オレのより振動はるかに少ないしマイルドで良いね〜、いゃぁ楽しい!それに何より静かなのが良いよ。ノ‐マルカムでこんなについてくるの?」
すかさずプラグチェックするとBERUが実にきれいなキツネ色なので順調な出だしです。
こうやって 同じ車両にいつも乗られている方の意見を聞きつつ、自分も試乗に挑めるのはいいですね!

と言う事で第一弾はここまで。
近日中にアップする第2弾に続きます。
お楽しみに! KO KIMURA

KO KIMURA RIDE ON 試乗記#3 XR1000 . 2008/7/24 更新