Vol.3 '83 FXSB ストロ−カ−

投稿日:

CIMG0218.JPGのサムネイル画像

遠く岡山より トルクモンスタ−& バランスマスタ−でのフルOH依頼で引き受けたものの驚きの展開に絶句! そして起死回生の打開策が・・・・
元の姿は差し控えますが積載車のパワ−ゲ−トから地面に降ろせぬ程の ロ−&ロングで気合いの入ったストロ−カ−が到着。スタ−タ−ボタンがどこだか判らぬマゴツキの後 期待を込めてプッシュ! デコンプ付きとは云えいとも簡単スタ−トの廻り方でパワ−が感じません。
数分吹かして大体感じが掴めたので即時分解。事前の説明では10数年前に S & S 96"ストロ−カ− を導入後 4年程前に別の店で2度目のOH クランク重量増の熔接加工を施すもオ−ナ−の思い続けたトルクフルなアメ車の加速には遠く及ばず・・・  そして私の元に。
現状はロ−コンプのピストンに換えられており全体的な疲労が増しています。何より問題なのはEVO 5spTM搭載の為にアライメントから始まる数値の狂いが大き過ぎています。

CIMG0220.JPGのサムネイル画像

クラッチはBDL オ−プンベルトですがEVO用の為にベルトテンションが強過ぎでこれがオ−ナ−を 10有余年苦しませたものでした。問題を一つ 々 対策して解決を模索するには余りに摩耗進行が激しく使える部分が極めて少ないのでコスト面から無理ではと思い始めました。
しかしオ−ナ−が一度も楽しい思いをする事無く苦行の様なハ−レ−ライフを送ってた事を想像するについ手を差し伸べる悪い癖が頭を持ち上げて来ます。
工法的な問題と耐用年数が大きく過ぎて使えないパ−ツ群全て私が引き取り、替わりにE/g,TM
クラッチ周りから車体関係を新しく用意しましょうと提案致しました。
OBには昔から新しいアイデアを実験する為にプロジェクト用部品が多種多様 恐らく日本一在庫していると思います。
オ−ナ−は付いていたセリア−ニ43パイがとても気に入っていたのでOHして使いたいとの希望でしたがそもそもフレ−ムネックを寝かせてセリア−ニを装着した事から車高の低さが起きていた訳で説得してそれならもっと希少で価値の高いマルゾッキ倒立フォ−クを提示しました。
'05年辺りに H-Dがマルゾッキに特注したTC用オプションの長いFフォ−クでしたが OBではかなりの数を入手して試作に使っていましたのでまだ数セット残っていました。
セリア−ニのOHは高く付くのと全長が830ミリ程度では何の解決にもなりません。

CIMG0223.JPGのサムネイル画像

リヤサスに至ってはドラッグレ−サ−の如く ストラット装着により リジッド仕様でしたので攻撃的なイメ−ジが好きな人と思いスイングア−ム共々フォルムを言葉で説得するより早いとモックアップ(仮組)してオ−リンズをセットしました。20年程前に試作してた残り物とは云え喜んで使用して貰える方が遥かに有意義でしょう。
しかしこのセリア−ニ、PM 6ポットその他当時は高価でしたが今回はスクラップ扱いです。

CIMG0219.JPGのサムネイル画像

このマルゾッキ 難点はホィ−ルです。アクスルシャフトが25ミリなのでTC用ホィ−ルからチョイスしないとなりません。幸い倉庫にナイトトレインの21"が見つかったのでピタリ。
タンクは鉄地肌のクリヤ−仕上げでしたがやはり倉庫でFXSのオリペン事故車が有りプレゼント採用。元の車体フォルムは皆無になりましたが3日でこの形になれば誰でも驚喜します。
Rホィ−ルは個人的に大好きな純正センタ−ライン。今の時代は知らない人の方が多いのですが
'80sのマッスルカ−定番でドラッグコ−スではモンスタ−カマロやPonchoトランザムにダントツ人気でした。勿論HOT RODフリ−クのWilly G 御大が名指しで純正オプション設定してセンタ−ライン社に特注した逸品でリベットが特徴。

CIMG0199.JPGのサムネイル画像

S & S クランクではオ−ナ−の希望をかなえられ無いのでトルクモンスタ− 4-1/2"ストロ−ク
を選び'82upのシャフト用を造って貰いました。
元のクランクだと西部劇のスタンピ−ド(牛の暴走)にしかなりませんが リニュ−アル後はデトロイトロッカ−を思わせる加速に。
アイアンワ−クス・トダの絶妙な熔接 ! 私の希望はこれに留まる事無くロ−ルスロイス航空機部門の 8の字ビ−ドに挑戦して欲しいものです。

CIMG0249.JPG

S & S 96"ストロ−カ−からトルクモンスタ−・ストロ−カ−に設定変更しますが使えるのはコンロッド & クランクピンだけになります。ピニオンシャフトは純正NOS,スプロケットは S & S新品でまとめます。

CIMG0250.JPG

特に問題は無くいつものル−ティ−ンで芯出し終了。トルクモンスタ−クランクの誕生です。

CIMG0255.JPG

K B ピストンはWPC コ−テイング、ピストンピンはDLCコ−ト。S & Sシリンダ−は熱対策でドリリング施します。

CIMG0254.JPG

シリンダ−リップには吹き抜け対策として 0.3ミリの段差加工を施してファイヤリングとします。

CIMG0253.JPG

ケ−ス内壁にピストンク−ラ−・ジェットを前後に設定、シリンダ−下部からピストン裏に向かいオイルを噴射。E/g設計の鬼才バ−ン・オット−の後に続きます。

CIMG0256.jpg

元のヘッドは度重なる熱ダレで狂いがひどくOB在庫の程度良いLateヘッドをベ−スにビッグボア、ツインプラグ加工とドレ−ンオイル穴を塞ぎ外部より直接ケ−スに戻します。
無駄に強いバルブSPRが入っていたのでアウタ−SPRを純正 110ポンド圧、インナ−はPAN FL用
を組み合わせて極めて柔軟性の高いセットにします。

CIMG0302.JPGCIMG0303.JPG

パ−ツも揃い出したのでE/g組み立てに入ります。トルクモンスタ−にフルメタル仕様BMも定番の様になって来ましたが組んでいる最中からワクワク感がこみ上げます。人生終盤にようやく納得出来る域に迫ったのが無上の喜びとして取り組めます。
腰上装着前にピストンク−ラ−ジェットをシリンダ−内部より記念撮影。S & Sシリンダ−は最も手が掛かった部位で ボ−リング〜ガスケット面段差加工〜ドリリング〜WPC〜アルミ溶射 の
プロセスを経ての最終工程、いざ !

CIMG0304.JPGCIMG0306.JPG

シリンダ−は O'd skoolのメタルスプレ−でアルミ溶射による放熱upを狙い, ロッカ−カバ−は腐食対策としてブロンズ溶射。これはオ−ナ−が海岸近くの居住な為に猛烈な塩害によるアルミ腐食が進行してしまうとの事から。ロッカ−Boxのナット、ワッシャ−もステンレスを選びます。

CIMG0308.JPGCIMG0309.JPG


通称、目玉にはレストア用に在庫していたロッカ−ア−ムスクリュ−NOSを選びます。
この時点では 4プラグにするかまだ未定ですがデジタルIG 化は決まっています。

'83 FXSB 最終章

CIMG0412.JPGのサムネイル画像

次々に現れる壁を乗り越えてようやく試走に至りました。V8アメ車を思わせるトルクフルなBig インチの希望は充分満たされたと思います。何速からでも加速発進可能でのんびり走るのも
OKと云うモンスタ−です。
柔らかいフロントフォ−クは油面変更でダンパ−強化を計りました。フォ−ク長もロングなので
フェンダ−マウントをスタビ風に創り ネジレ対策に。
レイダウンしたリヤショックもハ−ド設定ながら柔らかさも残す微妙なアレンジに苦心しました。

CIMG0410.JPGクラッチ、ベルトシステムは切れの良さに定評の有るBDLを5速T/Mに組み合わせました。
旧型BDLに比べ ボ−ルB/g支持のプレッシャ−プレ−トがスム−スな繋がりをもたらします。
相変わらずクラッチノイズの大きさが難ですが最新infoでは静かになった設計のクラッチ板
が発表されましたがまだテスト確認していません。
ミッドシフトはワンオフ製作、国産125cc並みにコクッと入る機能性が得られました。
電動ファンは都合5年の進化発展の末これに至りました。3.5Gより出っ張る事が有りませんが
燃料コック位置が問題になりました。
放熱で施したシリンダ−のアルミ溶射と相まって冷却効果は抜群。

CIMG0413.JPG

レギュレ−タ−マウント兼用としてステンレスの整流板をフィルタ−下部に設置。この目的は路面
からの風をシリンダ−に向かう冷却効果でスポイラ−と同じです。元はここに大型オイルク−ラ−
が設置されていましたがいたずらに油圧がドロップするだけとして除外。

CIMG0416.JPGセンタ−ラインホィ−ルを止めるストッピングパワ−には私が自分用に準備していたワンオフを
提供、指紋が消える程の切削研摩が懐かしく思い出されます。
車体ア−スはシ−トを外さずにバッテリ−脱着出来る横位置に変更。

CIMG0420.JPG4プラグは今回諦めて只の蓋に。塩害による腐食対策としてブロンズ溶射のロッカ−BOX。

CIMG0421.JPGCIMG0419.JPG