新連載39'ELレストア記 2005/3/16 初回『E/g届きました』
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アマチュア交流の場として人気あるHDNの熱血サポ−タ− すぷ=横山タカユキ君の39年Knuck ELがまだ雪積もる石川より オ−ルドバイカ−に送られて来ました。一年有余続いた試行錯誤のレストアに終止符打つべくSKが一刀両断 !
写真1 腰上はバラした状態で届いたので先ずは記念撮影。OBには全てのE/g初期型がコレクションされているので '36 ELと後ろはフラットヘッドパワ−Wキャブ。素晴らしいコンディションの39年ケ−スですがさて・・・。
#2 保存状態も唸る程の最後のバッフルプレ−ト付きナックル開口部。始めて見る人は只 ???。 惜しむらくは Late Shovel 80"コンロッドが使われているのと前後のロッド位置が逆つまり現行になっています。SK自身 3基目の'39 との事ですが無加工のバッフルプレ−トは '36以来 2度目だそうです。超レア (良いか悪いのか?)
#3 & 4 残念ながらタイワン製レプリカシリンダ−が付いていたので却下! 理由はSK曰く柔らか過ぎてあっと言う間に削れてしまうから。更に測定してみると何と背の高いFLサイズでした。純正ELシリンダ−との差をチェック。しかし流石にナックルマニアのハシクレ、純正シリンダ−も持っているので直ぐに送るとの事。 つづく.....
横山さんのご協力で新たにナックルのレストア記を連載します、K木村氏の41'FL/すぷ横山氏の39EL、どちらもOLD BIKERヒロ河口が60年前のE/gにBlue Print を施しますが、今回の横山氏はk氏とひと味ちがうレストアをめざいすと云っております、旧車ファン必見のレストアになります、乞うご期待。
2005/3/22 2回目 『現状把握』
調子が出ないがオ−バ−ホ−ル済み(?) との事なので全体を把握する為に各部の精度チェックに入る。旧車E/gのレストアはガスケット・小パ−ツに始まり当時の純正Newパ−ツを入手出来ないのでリプレイス或は社外を使用せざるを得ないがそうした新品による修理は基本数値設定からずれてしまうのが常である。例えるならリフォ−ムは簡単だが正確な復元は天と地の開きが有ると云う事です。
このELもご多分に漏れず旧車レプリカ 品の最大手 V-TWIN製のリペアパ−ツにて各ブッシュ、ベアリングレ−スからシリンダ−といった目に付く部分は全て交換されているので最初の状態は知るすべも無いので先ずは正確な現状把握を目指す事になる。
Pic #1
使われていた現行コンロッド( C - C 7.44" ) と当時の XA705 & 706ロッド ( 7.495" ) の長さの違いは約 1.4ミリで圧縮に大きく影響します。現車の状態は圧縮比 6を下回る耕運機レベルで低公害型。
#2
Late PAN用デスビが付いていたがケ−スに収まるシャフト部が痩せてガタが大きく正確なバックラッシュが取れない。シリコンシ−ラ−を多く塗ってオイル吹き上げを止めていた事が良く分ります。測定した結果 ケ−ス穴は正常値なのでデスビを交換すれば問題無いレベルなので一安心。
ここでも横山君オタクぶりを発揮で既にオリジナルKnuck用を入手済みとの連絡。
#3
良く見られるパタ−ンですがオイル漏れを恐れるあまりシリコンシ−ラ−をたっぷり塗り過ぎる結果このケ−ス・カムカバ−面の一番重要なクランクに入るオイル穴が 2/3も塞がってしまっています。これだとヘッド側にオ−バ−オイルが上がってしまいスカベンジが追いつかなくなります。確かに現代の進歩したケミカルで対処すれば旧車E/gの欠点を補う事で良かれと思っての作業でしょうがノウハウが無いと非常に危険です。
#4
ケ−ス内部に塗られていたペイントも薄く効果無くなっているので最初の下準備として耐熱・耐油エナメルをハケ塗りした所です。30年代はOHVがまだ未完成でケ−ス内のオイルがピストンに上がるのを防ぐフタが付いている為に今後の課題としては如何にオイルをピストンスカ−トに上げるかです。ちなみに当時のピストンはオイルリング無し!
つづく.....
2005/3/26 3回目 『品評会』
マニアックな評価が上昇の横山君よりスペアの純正ELシリンダ−が 3つも届きました。しかも初期型の 4フィンばかりでご丁寧にも1つは我らがDJコウよりヤフオクでget とか・・・ 言葉も有りません。同じくナックルの純正デスビヘッドも届き、もう一基 別の'40 ELのブル−プリントと同時進行に相成りさながら品評会の様を呈して来たOBです。
Pic #1
通販カタログに載っている安さが売り物の無印商品のクランクシャフトばかりで組んであった '39 ですが分解も一苦労。精度が悪いのでピニオンギヤがはめたまま固着してプ−ラ−で抜くにも悪戦苦闘。抜き工具の力技を2度と使いたく無いのでJIM'Sに交換予定。
# 2
フライホィ−ルの下準備で開けられていたバランス・ホ−ルが深過ぎるのでタップ切りしてアシッド・コア(強酸性ハンダ) を溶かして穴埋め。この時代のバランス理論はまだ未完成なので取り直さなければ振動パルスがきつくて外装の割れにとどまらずヘッド自体のクラックに悩まされます。こんな振動をハ−レ−の味と決めつけてはなりません。
#3
バランスマスタ−を埋め込み組立て待ち。隣の80インチShovelと大きさの違いに注目。40年の開きが有るとは言え最初のOHV は間違っていなかった証明です。新しい時代に対応してどちらも当時 ('39 & '79) の人達が夢としか思わなかった性能の領域に。
#4
オイルのかき揚げ不足を補う為にsk が選んだ手法は交換する純正XE 705セットをひたすら磨き・ポリッシュ・・・DJコウの口癖 この地道な努力が最後の勝利を生む  らしいです。
つづく.....
2005/4/1 4回目 『佳境』
下準備もとどこおり無く終わりいよいよ腰下の組み上げです。あらかじめ50%でフライホィ−ルバランス取りした後にバランスマスタ−を埋め込み JIM'Sシャフトを組み付けたクランクパ−ツが一つになります。そして'30s 最速のOHVを目指します。
pic #1 芯出し作業は中々手強い '39EL でヒロにしては珍しく1時間も格闘。テ−パ−の安定度が悪く1カ所修正すると全く別のポイントが振れ出すのだが長年使い込んだバ−ル2本のみで最後は左 2/100, 右ゼロのEVO並みに。
#2  ケース内のスラスト設計は何度もケースに納めボルト締めては測定後バラシの、気の長い連続作業で一番ツライと云う。100枚以上の厚みの異なるワッシャーを慎重に選びだしていきます。コンロッドの前後が通常と逆に注目!
#3 カムギャトレ−ンの設定で中心になるピニオンギャの摩耗が著しくデスビのタイミングにも影響するのとメカノイズも高かったと思われるので純正中古で程度良い物に交換する事に。なにせクランク軸ですから重要で社外のNewでは他の老朽パ−ツを破壊して危険です。
#4 腰下の完成です。ギャのバックラッシュも修正してシリンダ−スリ−ブを待ちます。車体は石川のアッパ−・カスタム&サ−ビスにてレストアされ待機中との事なのでこの状態で先に金沢に出発します。
つづく......
2005/4/10 4回目 『計画見直し』
金沢に戻った腰下とTop Endも再度送られて来ました。OBにて最後迄 Build upする方が時間的に早いとの決断ですが一筋縄では行きそうに無い雰囲気です。シリンダ−スリ−ブ作戦も材料の肉厚が取れず結局 eBayオ−クションに期待するも横山君オ−ストラリアの '36フリ−クに競い負けてついに前代未聞の鋳鉄削り出しを決意。大変な展開になってきました。
Pic #1 なにやら社外Newパ−ツが沢山届いてはてさて・・・
Pic#2 社外バルブスプリングのNewセットですが 110ポンド欲しいとこ最高70ポンドしか無く只のバネです。どうなるかと言うと正しい呼吸法知らずに泳ぐ様なもので連続パワ−出せません。
Pic#3 これぞオ−ルドスク−ル! イ−ストコ−ストのレストアラ−Cottenの修復したインマニ。

摩耗変形したブラスリング部を真円に削って新しいハイブリッド素材にて完全シ−ル。

仕上げもカドミウムで見事に蘇りました。彼の造るリンカ−ト用天然素材の超軽量フロ−トは機能も絶品でDJコウも使用して純正を越える評価を与えています。

Pics#4 横山君のお宝エアホ−ンです。いにしえのヒルクライムレーサーやダートレーサーに使われたカウベル型チョークバタフライでカチッとした作動のレバーがうれしい! とても貴重品です。
つづく.....まだまだ!
2005/4/29 5回目 『'39EL完成』
削り出しスリ−ブと云うスペクタクルな展開になった '39ELだがレ−シングマシ−ン並みのサポ−トを受けヘッドには熱対策として驚愕の新素材ベリリウム・カッパ−のシ−トリングを導入。既にDJコウの '41Knuckにテスト済みでヘッドの静粛化に大いなる効果を上げています。一昔前迄は防衛庁と宇宙開発事業しか使用出来なかった禁制品目でしたがSKは90年代よりドラッグレ−スのル−トで密かにテストしていました。600馬力のノウハウでOld '30s にムチ入れます。飛んで下さい! 横山君
pic#1 スリ−ブ材の入荷を待つ間にDJコウが速攻でパ−カライジング処理のヘルプ、地道な努力は欠かせません。
pic#2 僅かなオイルかき揚げでも有効に使う為ピストンの裏側を重量合わせした後にハンドポリッシュ。ひたすら磨きます。今回はリング使用してクリアランスを 6/100ミリに設定。
pic#3 純正ジャンクシリンダ−にスリ−ブを入れ更に二流化モリブデンコ−ティングをかけ入念な準備、見かけは完璧オリジナル。
pic#4   日本ではモリワキRが鈴鹿で使用したのが最初と言われているベリリウム・カッパ−。驚異的な熱引けと柔軟性を持つハイテク素材だがF1では使用禁止という。ポ−ト研磨で人体への影響大が指摘されています。それでも恐れません!
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